経営に役立つコラム

Column

2021.01.20

足元を見つめつつ、希望を持って歩もう!

2021年の新しい年がすでに始まっています。「新しい年には何としてもコロナ禍が終息してほしい」と多くの人が神社仏閣にお願いしたのではないでしょうか。ところが、そんな願いを打ち砕くように年初から感染者数が右肩上がりに増え続け、ついに政府は二度目の「緊急事態宣言」を発令し、人の流れに強めのブレーキをかけました。
今月の本稿は予定を変更し、あらためて「コロナ危機」をどう捉えどう対応すべきか考えてみましょう。

「コロナ禍でわかったことがあります!」

「コロナ危機」対応の経営セミナーを受講された経営者が、次のようなことをおっしゃってました。コロナ禍の影響をまともに受け、苦しい状況に置かれている中での率直かつ前向きなご意見でした。

「近藤先生、私はこのコロナ禍の中ではっきりわかったことがあります。恥をさらけ出すようですが、苦しいコロナ禍での仕事ぶりを見ていると、何事にも受け身で仕事をしている社員と能動的に自ら進んで仕事をする社員がはっきり分かれるということです。特に管理職の仕事ぶりが明瞭に分かれます。前者の管理職は『このコロナ禍では無理でしょう。終息しないかぎりは……』という台詞ばかり。当然、部下も同様の気持ちを持ちますし、余計な仕事を押しつけられたらたまらないと、いつも逃げ腰です。こうしたタイプの管理職では、はっきり言ってこのコロナ危機を乗り越えることができません。仮に早々に終息しても、もはや立ち直れない致命傷を負うことになるでしょう。いつも能動的な管理職はそんな言い訳を口にしません。自分で対応策を考え、自ら行動する。その前向きな姿勢に部下も影響され、自ら仕事を見つけて自ら行動する。コロナ禍だから……なんて言い訳を口にすることもありません。こういう危機的な状況になると人の本性があからさまになるものですね。わが社の一番の経営課題が何か、はっきりわかりました」

一番の経営課題が見えたことはよかったと思いますが、課題が社内体質のど真ん中のテーマですから、簡単ではありません。しかし、その経営者の目は輝いていました。見えなかった自社の弱点が見えたことで希望が持てたのでしょう。
「管理職は、お客様と社員に一番近い存在であり、経営目標を現場で自ら実践し、部下を巻き込んで結果を出す責任者なんです。」

コロナ危機が真の経営課題を掘り起こした

では今まで、なぜその弱点が経営者には見えなかったのでしょうか。

おそらくこの経営者には「マーケット縮小の時代」というキーワードが切羽詰まった課題として捉えるまでに至っていなかったのでしょう。
私たちGSブレインズグループではずっとこのキーワードこそ中小企業の最大の経営課題として捉え、声を大にして皆さんに訴えてきました。先の経営者の話を聞き、私は「やっとわかってくれたか」という思いを持った次第です。

私はこの「コロナ危機」を歓迎しているわけではありませんが、結果として中小企業の真の課題を浮き彫りにしてくれたと思っています。すなわち、このコロナ危機は中小企業にとってまさに「ピンチはチャンス」であり、また「チャンス」にしていかなければならないという思いを強くする次第です。
中小企業がコロナ危機をチャンスにするにはもちろん、管理職の質の問題だけではありません。経営理念の問題もあります。資金力の問題もあります。コストダウンの問題もあります。事業承継の問題もあります。かくの如く問題は山積しているわけですが、私たちは常々、最大の課題は管理力であり、「管理者の育成こそ『マーケット縮小の時代』を勝ち抜く最大・最短の道である」と考えているのです。

中小企業には大企業のような資金力はありません。ゆえに「コロナ危機」を乗り越えることができない企業が続出してしまいます。かといって、資金力は一朝一夕で築けるものではありません。
一方、組織力のほうはどうでしょうか。あるいは組織力の要である管理力はどうでしょうか。こちらは、資金力と違って莫大なお金はかかりません。社長さんが資金集めに奔走する必要もありません。
もちろん、人件費というコストはかかりますが、資金力のように限界がすぐ来てしまうようなものではなく、みんなが持てる力を発揮していけば、無限大に大きな成果を創り出すことができます。その無限大の成果の源泉は何かといえば、無限大に掘り起こすことができる「人の知恵」なのです。

問題は、ではどうしたら人の知恵を無限大に掘り起こすことができるか、です。答えは、むずかしいものではありません。管理力であり、管理力を高めていくための管理者育成システムです。

先ず、管理とは何か、管理とは監視することではなく、自分のチームの「目標と実績」のブレズレを補正して目標に近づけることです。
この管理職の管理力には絶対的に必要なベースがあります。「ぶれない経営理念」です。「コロナ危機という有事に経営理念なんて言っていられるか」という声が聞こえてきますが、有事だからこそ「会社としてぶれない経営理念」が力になるのです。経営理念は、人間に授かっている知恵力のベースになるものです。このことを忘れないでいただきたいと思います。

ところで無限の知恵力や、組織の力を無限大に伸ばしていく管理力はどうしたら高まっていくのでしょうか。
私たちの答えは、人事評価制度です。人は常に、自らの将来を案じつつ生きています。会社に入った場合は、第一に「自分は何で評価されるのか=会社は自分に何を求めているのか」「どうしたら、給料が上がるかな」、「何どこまでやれば良いのか」、「いつ管理職になれるのだろうか」等々の気持ちを持ちながら会社の仕事をしています。

この悶々とした疑問への答えを会社が明確な形で持っていなければ、人の力は伸びていきません。これは新人社員も管理職も同じです。
冒頭に紹介した某中小企業も、明確な人事評価制度があれば、全く違った状況になっていたのではないかと、私たちは思っています。

会社の問題点は有事にこそ見えてくるものです。その「見えてきた問題点」を経営課題の中心に置いてコロナ危機と戦い、コロナ後の見通しを立てていけば、まさしく「ピンチはチャンス」になっていくに違いありません。

なお、もう一つ中小企業の社長さんたちにお伝えしたいことを付け加えておきます。「事業承継」の問題です。コロナ禍というよりも「マーケット縮小の時代」の渦中にある今、結論を出さないと手遅れになります。
出口は三つ、①親族から後継者を決める、②社内の幹部から後継者を決める、③M&Aです。もうぐずぐずしていられません。
この選択も「ピンチをチャンスに」になり得る問題です。事業承継については機会を見て詳しくお伝えしたいと思います。

近藤浩三

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