経営に役立つコラム

Column

2021.07.21

人を育てる環境をつくるために読んで欲しい1冊

皆さまこんにちは。成長支援コンサルティング(株)の鈴木と申します。

今回ご紹介させて頂く本は、「人を育成する」ということについて改めて考えさせられる一冊です。人を育成する重要性は理解しているもののなかなか手が付けられない会社は多くあります。ただ人を育てていかなければ会社の永続的な成長も難しくなります。人財育成の位置付けや具体的な取り組み内容がわかる一冊ですので、今回ご紹介させて頂きます。

今回の書籍

書籍名:上司の9割は部下の成長に無関心~「人が育つ現場」を取り戻す処方箋~
著者名:前川 孝雄氏

著者である「前川 孝雄」氏は株式会社 FeelWorksの代表であり「上司力研修」や「上司力鍛錬ゼミ」等の人が育つ現場づくりを支援している方です。

人財育成の普遍的な「あり方」とは

著書内では、人財育成の普遍的な在り方として、「部下は手取り足取り仕事を教えたからと言って育つのではない」「研修をしたからと言って成長するわけではない」とあります。部下が育つのは以下の三つの条件が揃ったときです。

①背伸びしなければいけない仕事の機会が与えられる
②周り(上司や先輩)の協力を仰ぎながらやり遂げる
③周り(主に上司の介入)によって振り返るをする

かつての日本企業であれば「高度経済成長期でどんどんと①のような仕事が入ってきた」「長時間労働の中で②のための相談がしやすかった」「飲みニケーションで自然と振り返りをしていた」と意識せずとも自然とその条件が揃っておりました。

ただマーケット縮小時代の中で、「①は意図的に作らなければいけない」「②はそもそも働く人たちの助け合う環境を整えなければいけない」「③は飲みニケーション自体が今はやりづらい」と意図的にこちら側が準備しなければいけない環境となっていると書かれております。

私自身もこの3つは特に意図的に時間や機会を作らなければいけなくなってきたと強く感じます。特に③は著書内でもあるように、何かミスを犯し上司から叱責されたとき、もしくは仕事が上手く進んだときに、仕事終わりに「飲み行くぞ」と連れられていました。その飲み会で上司からいろいろと説教をもらうこともあれば、逆にフォローしてくれることもありました。今思い返すとまさにこの飲み会こそが振り返りであったのかなと感じます。

ただ時代が変化していく中で、そういう飲み会の場が苦手な方も多くいます。そのような状況下ではコミュニケーションを取ることも、仕事の話をすることも意図的に作らなければ難しくなります。

常々お客様にもお伝えしておりますが、部下を育てる上でとても重要なテーマが「振り返る」ことです。今までのような自然と振り返る場がないのであれば、定期的な面談を設けて振り返る場を作る以外はありません。その面談の中で部下の力量を図り、任せる仕事を考えていくことが重要なのではないでしょうか。

「教える上司」が「教えられる部下」より育っていく

部下育成の必要性は理解しているものの、自身が課せられている部署の目標を達成していくためには、自分自身がプレイヤーとして動かなければならず部下育成に時間を割くことが難しい管理者は多くいらっしゃいます。

ただ本書では部下育成は上司にとっても大きなメリットがあると書かれております。人を育てるのは簡単ではありません。良かれと思ってやったことが嫌がられることや、時として「セクハラ、パワハラ」と言われかねません。しかし、現場のプレイヤーの仕事ばかりしているとせっかく培ってきた仕事についての考え方を整理する機会がないと書かれております。

私たちも能力にしていくための基準として、「能力の5ステップ」をお伝えさせて頂いております。その中で、最終ステップは周囲に教えることです。相手に何かを教えようとすると自分自身が深く理解していない、もしくは整理していないと伝わりません。相手に教える中で整理することで自分自身の理解がより深まり、更なる成長に繋がります。このことは管理者に限らず3年目等の若手社員にも同じことが言えるのではないでしょうか。

部下育成は、一度その喜びを味わえばやみつきになるほど魅力的な仕事

著書内では「部下が成長してブレイクスルーする瞬間に立ち会えたり、育てた部下を率いて組織で大きな成果を上げたりする感動は、それまでの苦労が全て吹き飛ぶほどの威力がある」と書かれております。

部下育成には時間がかかりますし、何か正解があるかと言われるとそうでもありません。一人一人を理解しながら、一人一人にあった育成方法を考え取り組まなければいけません。また上司が一生懸命に伝えても部下が気付くのには時間がかかることもあります。ただその分成長が目に見えてわかる、もしくは部下からお礼などを言われたら今までの苦労が報われるのではないでしょうか。

本書内では他にも具体的な部下育成のやり方や風土改革のやり方等について様々な事例を含めて書かれております。改めて「自社の育成の在り方」や「自分自身の部下育成の考えを見つめ直す」「自分自身の部下育成のやり方を見つめ直す」契機となる1冊となれば幸いです。

鈴木 優

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